累計3億円を得ている栗原久美子です。

第1章:「円安が追い風の会社」と聞いても、他人事に聞こえていませんか
ニュースで、海外に商品を売っている会社が円安の追い風を受けている、という話題が流れてきます。へえ、そうなんだ、と思って画面を閉じる。そこで終わってしまう。
私も長いあいだ、そういう見方をしていました。得をしている人がどこかにいるらしい、けれど自分はそこには入っていない。むしろ自分の側に届くのは、いつも輸入品の値上がりの話ばかり。買い物のたびに値札を見て、少しため息をつく。円安という言葉が、自分にとっては損の側の合図でしかありませんでした。
同じように感じている方は、たぶん少なくないと思います。
第2章:あれは大きな会社の話、と決めつけていた頃
海外に売って稼いでいる会社と聞くと、頭に浮かぶのは工場や港や、海の向こうの支社でした。設備があって、社員が何百人もいて、専門の部署がある。そういう場所で行われている、自分とは関係のない仕事。
自分の手元にあるのは、家のパソコンと、机の上のスペースだけ。比べるまでもないと思っていました。だから経済の話題が出るたび、なんとなく気持ちだけが焦って、何をすればいいのかは分からないまま、また日常に戻る。その繰り返しでした。
今思うと、あのときの私は、規模の大きさだけを見て、中身を見ていませんでした。大きいから難しいことをしているに違いない、と勝手に決めていたのです。
第3章:やっていることを書き出したら、一行しか残らなかった
あるとき、そういう会社が何をしてお金を得ているのか、順番に紙に書き出してみたことがあります。
日本の中で商品をそろえる。それを日本の外にいるお客さまに渡す。代金を向こうのお金で受け取る。円に換えるか、そのまま置いておくかを選ぶ。
書き終えて、少し拍子抜けしました。工場も港も、支社も部署も、全部その周りにあるだけで、真ん中に残るのはこの数行だけだったからです。そして、その数行は、私が家のパソコンからやってきたことと、形がそっくりでした。
違うのは桁です。扱う点数が違い、金額の位が違う。けれど、お金の入ってくる道の作り方そのものは、驚くほど同じでした。円安のときにあちら側が有利になるのも、特別な仕掛けがあるからではなく、単に売り先が日本の外にあって、外のお金で受け取っているから。それだけのことでした。
第4章:地味だけれど、真似できるところ
書き出してみて分かったのは、あちらがやっていることは、どれも派手ではないということです。個人の大きさでも、そのまま真似できるものばかりでした。
一つめは、売り先を最初から日本の外に置いておくこと。国内で売れなかったから海外も見てみる、という順番ではなく、はじめから外の人に向けて商品を並べておく。この順番の違いだけで、為替が動いたときの立ち位置が変わります。
二つめは、一度決めた手順を書き残して、毎回同じようになぞること。写真の撮り方、説明文の書き出し、梱包の順番、発送のときに必ず確認すること。頭の中だけに置いておくと、忙しい日には抜けます。紙一枚か、表計算ソフト一枚に書いておくだけで、次からは考えずに手が動きます。会社の中でやっていることも、突き詰めればこれと同じです。
三つめは、値段を先に決めておくこと。送料も、手数料も、関税の分も、あとから慌てて足すのではなく、最初から入れた形で値札をつけておく。この準備をしておくと、受け取る金額が最初から見えているので、あとで青くなることがありません。
四つめは、一度作った説明の型を使い回すこと。商品が変わっても、伝える順番は毎回そんなに変わりません。よく使う言い回しをまとめておけば、次からは差し替えるだけで済みます。
特別な設備も、大きな資金も、ここには出てきません。必要なのは、同じやり方を繰り返せる形に整えておくことだけです。
第5章:毎回ゼロから考えなくなると、気持ちが静かになる
同じ手順をなぞれるようにしてから、いちばん変わったのは気持ちのほうでした。
以前は、経済のニュースが流れるたびに、何かしたほうがいいのだろうか、今のうちに動くべきだろうか、と落ち着かなくなっていました。今は、動いても動かなくても、やることが変わりません。今日撮る写真も、今日書く文章も、昨日と同じ手順で進みます。
数字が動く日にだけ頑張る形だと、動かない日が続いたときに手が止まります。反対に、いつも同じことを淡々と続けられる形にしておくと、追い風が吹いた日には、そのぶんだけ素直に受け取れる。これは大きな会社でも、家の机の上でも変わらないところだと思います。
第6章:外に売る道は、思っているより手前から始まります
海外に売ると聞くと、英語の壁を先に思い浮かべる方が多いです。私も最初はそうでした。
けれど実際にやり取りしてみると、必要なのは、商品の説明と、届くまでの案内と、簡単なお礼のやり取りくらいです。難しい交渉の英語より、決まった場面で使う短い文章のほうがずっと出番があります。今は翻訳も、写真に添える画像作りも、Geminiのような無料の道具で足ります。数年前より、入り口はかなり手前に降りてきました。
ただ、道具があれば売れるわけではありません。何を選んで、いくらで出して、どう伝えるか。そこは道具の外側にあります。だからこそ、実際に外に売って続けてきた人のやり方を見せてもらうほうが、遠回りが減ります。
第7章:今日は、一つだけ値段を調べてみませんか
大きな話をしましたが、今日できることは小さくて構いません。
家の中にある物を一つ選んで、それが日本の外ではいくらで取引されているかを調べてみてください。それだけで、自分の手元にある物が、日本の中だけの値段では決まっていないことが見えてきます。会社と個人の差は、そこから先の桁の話でしかありません。
海外向けの販売の始め方や、英語を使った副収入の作り方は、メルマガでもう少し詳しくお話ししています。同じ手順を繰り返せる形にするまでの流れも書いていますので、よかったら覗いてみてください。
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<<<今日の一言英語>>>
We follow the same steps every time.
(ウィー フォロー ザ セイム ステップス エブリ タイム)
意味:毎回、同じ手順で対応しています。
使用例:梱包や発送の方法をたずねられた場面で、
「We follow the same steps every time.
(毎回、同じ手順で対応しています)」
と伝えると、対応にばらつきがないことが伝わり、安心してもらえます。
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